車の前に飛び出す「度胸だめし」が流行っている

先日、「小学校3年生の女の子がわざとバイクの前に飛び出してきた」という投稿がインターネットにあって、大きな話題になったそうである。
 最近、「小学生の間で、走っている車やバイクの前に飛び出す」という「度胸だめし」が流行っているということだった。市内の教師からも聞いたことがあり。1つ間違えると、命を落とすかもしれないようなことが流行っているのである。

 なぜ、こういったことをするのか。
 している子ども達は「そういったことをすると、大きな怪我をすること」は、十分に知識として知っているはずである。にも、関わらず、こういった危険極まりない行為をやりたくなる心理は何なのか。そして、教師などはどう対応していけばいいのか。

 HPによると、次のような心理だそうです。

 「自分を強く見せたい」
 「勇気がある人だと思われたい」
 こう思う子はかなりいます。

 「本音はやりたくないけど、ノーと言えないからする」

 子どもの場合、ガキ大将的な存在の子がいると、「仲間はずしなどがこわい」などの理由で、本意ではない振る舞いをすることがあります。
 「強がりたい」「強い者には逆らえない」と思い、その延長線上に「度胸だめし」があります。
 昔、我々が子どもだった頃もこのような思いを体験し、何らかの「度胸だめし」をした経験のある方も多いと思います。
 高い木に登る、飛び降りる、わざと悪いことをする、大人に反抗する・・・・。

 もし、子どもがわざと車の前に飛び出して事故になっても、社会的な制裁は運転者に下される。車を運転している人はこんな遊びに巻き込まれるとたまったものではない。
 子ども達の「度胸だめし」は、昔のように当事者だけで楽しむものから、他者を巻き込む危険な遊びに発展してきている。

 子ども達の「度胸だめし」が、エスカレートしている原因として、「命の重さ」が変化してきていることが考えられる。子ども達の命が軽く捉えられがちである。その背景には、ゲームの存在がある。バーチャルの世界では、平気で命を奪うようなことが簡単にできる。

 本校の子ども達も多くが、ゲームの世界に慣れ親しんでいる。集まると、必ず、ゲームをしている。ゲームの世界では、高いところから落下しても無傷で、倒れても復活できる。命が2つも3つもあるような錯覚が生まれる。そういった場面に多くさらされることで、命に対する尊さが薄れてきている。

 緊急に、今週、ゲームやインターネット、テレビの実態調査を3年生以上に実施し、こういった子ども達の実態を少しでも把握することにした。

 大人は現実と非現実の区別を簡単につけることができる。しかし、その境界線は年齢が下がるほどあいまいになるので、小学生の間は、親がゲームのコンテンツに注意を払う必要がある。何かあってからでは遅い。

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