子どもたちと同じ班で給食を食べる
このことを教師になってずっと、続けてきた。
別に特別なことではないが、給食の班を順番に回って、そこに運んでもらい、一緒に食べるのである。当然、食べながら、いろいろな話をしている。
私はときどき、ぼけ~っとしていて動きが止まる癖があるのでそれがまた、子どもたちにとってはおもしろいようで、いろいろと話しかけて来る。
現在、担任している子どもたちも私がいるときに、いろいろと話ができて嬉しそうにしている。
「先生、いくつ?」
「先生とお父さんの名前、同じ」
「昨日、○○へ食べに行った」などありふれたものであるが、結構楽しい。おとなしそうな子が意外とおしゃべりだということが分かることもある。普段のその子の様子と異なった面がみられるのがいい。
低、中学年の場合は無条件でいろいろと喜んでくれる。高学年になると、ある程度、突っ込んだ話をしないと子どもたちも嫌がるようになってくる。
でも、子どもたちはおもしろい話が好きである。
学級経営がうまく言っているときは、高学年の子でも幼くにみえることが多い。
いろいろとおもしろいエピソードがある。
前に6年生を担任したとき、私が子どもたちに残っているおかずをつぎわけようとした。子どもたちは手で食器をおおう。粘るがだめなときは諦める。
すると、やんちゃな子がいて、私が嫌いなもの(里芋)が入っているときに、わざとそれだけをたくさん入れようとする。
彼はさらに、ボールを持って里芋をお玉にのせて私の食器のところにやってくる。私は入れられると大変なので、食器を持って逃げる。すると、彼はボールと里芋がのっているお玉をもって追いかけてくる。教室中は大爆笑である。
この子はW大学大学院で学んでいるが、アメリカに行くようになったとメールが届いた。いつまでたっても、こんなことは覚えているものだと思った。
教師用の事務机で給食を食べている先生もいるが、せっかく子どもたちと触れあえる機会なのにもったいないとも思っている。