【TOSS教え方セミナー報告】 4月29日 西条地域創生センター 会場
地域創生センターでTOSS教え方セミナー(第7回田中心理士から学ぶ会)
を開催しました。1部、2部合わせて、約50名の参加者がありました。田中先生は西条市内で
講演などでよく学校を訪問されており、市内の小学校、中学校の先生の参加が多かったです。病院の医師の参加もありました。
日時 平成29年4月29日(祝)13:00~15:50
会場 西条市地域創生センター
テーマ ほめ方の工夫
第1部 参加者 20名 講師3名 事務局3名 合計 26名
第2部 参加者 21名 講師1名 事務局3名 合計 25名
第1部 学校での「ほめ方のポイント」
学校で子どもが変わった事例
科学的にみた「ほめる指導」(田中先生)
第2部 ほめること・伝えること(田中先生)
弁別と説明(田中先生)
ご褒美の種類(田中先生)
QA
今後の予定など
【セミナーの様子】
子どもの行動を変えるためには知識、技能、意欲を買える必要があります。このうち、難しいのが「意欲(やる気)をつけること」です。意欲を育てるためには、「ほめる」ことが不可欠で、そのポイントは4つあります。?即時性?多様性?明示性?間欠性です。この4つの意識して「ほめる」ことが重要です。
「ほめる」ことに対する誤解があります。ご褒美さえあげればいい?、とりあえずほめればいい、たくさんほめればいい?というようなものです。
田中先生は「ほめるために必要なこと」として、次のようなことを挙げています。
信頼関係、観察力(アセスメント)ターゲット行動にアプローチすること、一貫性があること、柔軟性があること、大人のメンタルヘルスケアです。この6つのポイントについて、実例を交えながら詳しく話してくださいました。
何にでもほめる先生と、ほめる時と叱る時が分かれている先生の例が挙げられました。この「弁別」が大人の基準として、子どもに認識されます。「この先生はここまでは許してくれる」「これをするとまずい」というようにです。
「弁別」というのは、刺激を区別することです。類似した刺激から特定の刺激にだけ反応をすることです。赤信号と青信号の例が分かりやすいです。
「説明」というのは、伝えることです。ほめている理由を伝えることが大切です。ASDの子はなぜほめられているのか分からない、ADHDの子は叱られることが多いのでほめられた詳細を覚えていません。
「説明」を付け加えると、行動が般化しやすくなります。
この「説明」は、シンプルにしないといけません。短く、繰り返しやすい言葉を使うなどです。
田中先生は、「説明ができるというのは狙いがはっきりしていること」「子どもを理解している証拠」「説明できないのは大人の都合でほめている」「愛着障がいの子は、大人の都合を見抜いて、利用して振り回す」ことを言われました。
【感想から】
◆ほめることの大切さはいつもいろいろな場面で言われているので知っていたが、今日、
田中心理士の話を聞き、「今まで本当にほめていたのか」と自分を振り返ってみた。
自分の都合で、自分が好かれるために子ども達が喜ぶような言葉かけをしていただけ
なのかもしれない。
本当のゴールは何なのか。中が正しくて、何がまちがっているのか。大人の私自身が
しっかりと考えて、子ども達に説明できるようにしていこうと思います。(小学校教諭)
◆ほめるために必要なこと、注意すべきことがわく分かる話をありがとう
ございました。資料を読み返して、子どもとの関わりの中で生かしていきたいと思います。
(中学校教諭)
◆大変、勉強になりました。音楽専科をしています。講師3年目です。「ほめてのばす」を
心がけていましたが、やはり、子ども達があきあきしているなあと感じていました。弁別と
いうのは大事だなあと思いました。タイミングとか大事ですね。私自身が心身共に
元気であることも大事ですね。ありがとうございました。(小学校講師)
◆今日のお話の中で、関わっていくこと、声かけをすること、自己決定することの大切さを
教えていただきました。明日から実践に生かしていきたいと思います。
(小学校教諭)
◆弁別についてよく分かる話でした。怒る基準を一定にきめていくことの大切さはクラスを
運営していく中で大切だと思っています。しかし、それを意識して続けて行くことの
難しさを時に感じていました。今日の話を聞いて、もう少し、自分の中で整理して
いこうと思います。本当に為になる話ばかりでした。(小学校教諭)
【次回の予定】
8月11日(祝)テーマ「気になる女の子の発達障がい」会場 地域創生センター