続けることの大切さを話す

教師になって、子どもたちにずっと日記を書かせてきました。
子どもたちの日記を読み、赤ペンで一言書き加えるーこれだけのことをずっと続けてきました。
新学期、担任するようになった子どもたちに日記のことを話します。毎日、書くことを伝えます。
すると、必ず子どもたちから質問がきます。「先生、本当に毎日書くのですか。」
嫌そうな顔をする子もいます。
今までにこういったことがなかった子どもたちです。
初日にこのことを話した次の日。ほぼ、全員が書いて来ます。
もちろん、1行だけの子もいます。しかし、叱りません。約束を守って書いてきたことをほめます。しかし、2日、3日とたつにつれて、少しずつ書いてこない子が増えてきます。
続けて、1つのことをすることのできない子です。
最初の1週間、忘れずに続けることのできる子は、経験からするとだいたい85%くらいです。
宿題も忘れることがほとんどなく、習い事など1つのことを続けてできる子です。
このあと、長く書くことなどの条件を1つずつ出していきます。少しずつ、しんどい子が出てくきます。さらに書き続けさせます。
すると、子どもたちの中から次のような声が挙がってきます。  
「もう、書くことがありません。」「先生はどうして毎日、日記を書かせるのですか。」
ここで、次の話をします。
もとになるのは、向山洋一氏の次の仮説です。

「努力は段階的に重ねなければならないが、進歩は加速的に訪れる。」(「子どもを動かす法則と応用」明治図書)

「先生は日記を書きことを通して、みんなに1つのことを続ける力を身につけてほしいと思っています。日記を書いていると、やめたい。書くことがない。と思うことがあります。ほとんどの人はそういったことを思ったことがあるはずです。
でも、それを乗り越えて続けているうちに、楽に書けるようになってきます。
目安は100日です。100日続けて書くことを目指して努力を続けてごらんなさい。
1つことを100日続けると、力がぐっと伸びます。
1つのことで100続ける力を身につけた人は、他のことでも続けることができます。先生はみんなに日記を書かせることを通してその力を伸ばしたいのです。」

 
卒業を前に「1年間、日記を書き続けてきて」というテーマで振り返らせました。ある子は次のように書いていました。

「この1年間振り返って、自分が成長したことは何と言っても日記です。文を書くことがとっても苦手で、6年の初めはしんどかったです。でも、1年間、だいたい毎日書いていくと、もう慣れてしまい、長く長くかけるように成長しました。 この1年振り返ってみて、「よく毎日書けたなあ」と思いました。やっぱり根気よく書いていくと、慣れてくることが分かりました。あと、子の1年間振り返って、成長したことはねばってやることができるようになったことです。」

このように、1年間が終わった段階で自分の努力を振り返させ、進歩を自覚させます。それが、以後の更なる成長につながっていくからです。

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