【ご案内】県病院小児科部長から直接学べる「コミュニケーションの取り方が苦手な子」

私達、普段会話の際に、相手の言葉を聞いて瞬間的に意図を読んでいます。
 相手の意図を瞬間的に判断して、自分の言葉を返しています。会話の流れ、意図を瞬間的にくんで、会話の流れに自分の言葉を乗せていっています。定型発達の人はこれが、自然にできるのですね。我々は言葉に意志を乗せているのです。
 一方、社会的コミュニケーションの障害があると、意図は読めずに、字義通りに答えるのです。 彼は自分の答えが変わっていることに気付いていません。 もう一つ問題はこの障害を周りの人が見て分からないし、本人もわからないということです。
 最近、若者でも次のようなことを言うと、字義通りに行動をして、びっくりすることがあります。
?「一万円を細かくしてきて・・・」
?「これB4でコピーして・・・」
?「夕食にハンバーガーでも買ってきて」と一万円札を渡したところ・・・
 次のような例もあります。
 2階で大音量で音楽を聴いていました。あまりにもうるさいので、お母さんが「A! うるさいわよ!」と言ったのです。しかし、全然変わりません。業を煮やしたお母さんが、怒って、2階に行って「うるさい!音を小さくしなさい」と言ったのです。 すると、その子がぶち切れました。 逆ギレして、「最初からそう言えよ!!」と言ったのです。 どうしてこんなことになったのでしょうか。本人にたずねてみました。
 「A!うるさいよ」と言われたとき、どう考えたの?」 その子は言いました。
 「お母さんはおかしな奴だ! うるさいのはスピーカーであって、僕ではない。」
 この子は、「A! うるさいよ!」と言われたとき、「お前、うるさいよ」と捉えたのです。
しかし、お母さんが言った言葉には「音がうるさいから、小さくしなさい」という意味が隠れています。それを全く読み取れずに、言葉通りに捉えてしまったのです。

 「コミュ障」という言葉がよくつかわれています。周りの人とうまくコミュニケーションがとれにくいことで、悩んでいる子がたくさんいます。自分の思いがきちんと伝わらずに誤解されて苦しんでいる子が増えています。発達障がいの多くの子はこのコミュニケーション障がいをかかえています。教師や保育士などがどのように働きかけていくといいのかを教育と医療の立場から連携させて考えていきたいです。

 講師の県立新居浜病院小児科部長の大藤佳子先生に来ていただき、医療的な立場から原因と対応を詳しく話していただきます。また、教育の立場から教師や保育士などが事例と対応を話します。グループ討議による情報交換もあります。

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