すてきな作文

 作文集を読み返していると、すてきな作文に出会いました。
 母親の対応が見事というほかありません。自然と親子の笑顔が浮かびます。

 ぼくはお母さんの子             D(2年)
 ぼくの足のうらには、あざがあります。左足の太もものうらで、半ズボンをはくと、
ちょうど見えるところです。今まで、だれも、あざのことを言う友だちはいなかった
ので、すっかりわすれていたのに、2年生になって、
「足にきたないものをつけている」
と言われて、気になりはじめました。何度も言われると、
「ぼくは、きたなくないよ」
と言いかえそうと思いました。でも、声にならなくて、くやしくて泣きそうになりま
した。家に帰って
「お母さんのバカ。何で、ぼくの足にへんなものつけて生んだんだ」
と、言うと、お母さんは、あっけらかんと
「あっ、足のあざのこと。あれはお母さんの子どものしるしなんよ」
と、言ったので、ぼくは、ずっこけました。そして、お母さんは、あざのことを話し
てくれました。(以下略)             (朝日作文コンクール入選作)

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